鬼が出たー!  
 

2005-2/3 (Thu)

 
 

私は旧正月で祝う事にしている。

節分は旧正月の大晦日に当るわけで、暦で言えば運気が変わる節目だそうだ。で、節分とあればやはり豆まきである。今の私は大阪単身赴任だから、昨今東でも話題となりつつある「丸かぶり」こと大阪の太巻きの丸かじりに未練はあったが、やはり東での豆めきが大事とばかり、仕事を終え早速夜の新幹線で東の実家に戻ったのである。しかも今年は歳男。その責務は重大である。

夜の11時半に家にたどり着き、ああ、もう時間が無いとばかり、背広を脱ぎ捨てズボンのベルトを締めるのもままならないまま、寝ている娘を叩き起こし、我が家の窓と言う窓、ドアと言うドアを開け、「福は内、鬼は外!」と夜の街に向かって福豆を撒き散らしたのである。

すべての部屋の鬼を追い出したであろうと言う満足感に浸りながら、歳の数だけ豆を頬張っていると、寝室の屋根裏部屋には豆を撒いていないことの気が付いた。でも、まあ鬼も一網打尽にされてはたまらんだろうとか思い、もう既に12時を超えて新年に入っていた事もあり、そのまま何もしなかったのである。

そしたら、出たのである。何って鬼が。

私はどうも若干霊感体質らしい。今までも金縛りはもちろん、何度か不思議な出来事に遭遇している。顕著なのは2002年3月29日の出来事である。お暇な方はDiaryをご覧頂きたい。

さて、話は戻るがいつもの通り4時過ぎまでいろいろやって床に着いたのである。先程話した屋根裏部屋は寝ている自分の目線の先にある。寝入ってからどのくらい経ったのであろう、夢か現かわからないが、その屋根裏部屋から何かが降りて来て私の上に圧し掛かってきたのである。その息苦しさに「うぉ〜、やめろ〜」と言って手でそいつをどかそうと戻す事数度、そのうるささに、横で寝ていた妻から「うるさい!」の一喝。その穏やかな眠りを妨げられた怒りの声に流石に鬼も驚いたか、すっとその重さが消え、我に返ったのある。

その鬼の姿形ははっきりしなかった。強いて言えばあの「プレデター」が透明となって輪郭だけ動く場面があるが、ちょうどあんな感じか。いずれにせよ屋根裏部屋に豆を撒かなかった事が、私の潜在意識に影響を及ぼして斯様な夢を見させたか、本当に鬼が降りたか今持ってわからないが、新年早々ちょっと驚きましたね。

でもまあ、その屋根裏部屋に鬼が本当に住んでいたとしても、それも良し。地方によっては「福は内、鬼も内」と言うところもあるでは無いか。福も鬼も一緒に住むからまた人生楽しからずやって事だ。

今頃彼(彼女か?)は屋根裏部屋で私の帰京を待っているに違いない。