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梅田の阪神百貨店の通路脇には各県の名産品を置いた出店が並んでいる。
こないだ部下とそこを歩いていたら、「ここで名産品を買って浮気のアリバイ作りをするらしいですよ」と言った。そこでハタと膝を打った。え、浮気するつもりかって？ちゃうちゃう。
いつもこの出店の前を通るのであるが、店のおばちゃん連中はいつも暇そうだし、店も通路の脇の壁を少し繰り抜いた程度の奥行きしかなく、その存在意義に疑問を抱いていたが、この「浮気のアリバイ」の話を聞いてその疑問が氷解したのである。そうかきっと大阪の不穏な方々からの絶大な支持を得ているに違いない。
そう思うと、時折ここで物を買う連中が皆怪しく見えるのは不思議だ。私のマンションも風俗営業の巣窟十三（じゅうそう）にあるから、すれ違う若い子が皆ホテトル嬢に見えてしまうのと同じか。
実は私もここの「福岡県」を愛用している。何故かと言うとそこには「ナタ豆茶」が置いてあるからだ。うちの家系は腎臓が弱いのであるが、このナタ豆には腎臓病を予防するなんとかって言う成分が豊富に含まれている事がその理由である。従い、決して浮気のアリバイ作りでは無いぞ。誤解されるな。でも、店のおばちゃんはどう思ってるのか。
話は変わるがうちの親父がその昔、米国出張したがおみやげを買い忘れ、仕方ないので成田で「マルボロ」を買って帰り、みんなに米国みやげだと配ったら、横に「健康のために吸い過ぎに注意しましょう」って書いてあって面目を潰したそうだ。
と言う事で皆さん、アリバイ作りには細心の注意を。
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