恐怖症  
 

2003-9/24 (Wed)

 
 

私はどうやら暗所及び閉所恐怖症らしい。

そういえば、幼い頃寝る時は必ず夜光灯をつけて寝ていた。一度親戚の家で寝る時、電気を全部消されパニックになったのを覚えている。しかし、いつの間にかその恐怖症は克服されていて今は大丈夫である。

然しながら、閉所恐怖症。こちらの方は駄目なようである。一度アメリカは中西部の町でホテルのエレベータが壊れ、会社の仲間二人と閉じ込められた経験がある。

エレベータがガクンとなって止まった時は大丈夫であったが、どのボタンを押しても開かないとわかった時、急に血の気が引いたのを覚えている。おそらくは同僚がいなければ、ゲシュタルト崩壊を起こし、エレベータの中でパニックになっていた気がする。閉じ込められたとわかった瞬間、ここで窒息するのではないかと言う恐怖に囚われるようだ。その時は同僚もいたので、「落ち着け、落ち着け」と心に念じ、意識的に冷静に振舞う事ができたが、その恐怖たるや結構凄い物があった。

こないだも都内のエレベータで一瞬閉じ込められかけたが、閉じ込められたとわかった瞬間に動悸が激しくなり、呼吸困難に陥ってしまった。情けないけど怖いのだよ。地震の時はエレベータの中でありませんように。。。

そこで考えたのだが、これって前世に関係あるのではないかと思ったわけ。要するに前世は閉所に閉じ込められて死んだに違い無い。であれば状況はいろいろ考えられるが、私の場合、即身仏であったのではないかと言う気がする。

即身仏ってのは、法衣に身を包み生きたまま座禅が出来るくらいの空間に埋められてしまい、その結果土中でミイラになり、後日遺体を取り出されてお寺の本堂深くに祭られている仏様の事である。要するに仏教修行の中でも究極の修行なのである。なんせ死んでしまうのだから。

その土中の空間には一応空気を取り入れる穴を開けてあり、地上から竹を差して息ができるようになっており、窒息はしないようになっている。そして手には鈴を持たされて、土の中で生きている間は鳴らしているが、聞こえなくなったら御昇天と言う按配である。

そう。よせばいいのに前世では悟りを開くために、私は即身仏修行をやっていたのではないかと。私の場合、幼い頃からこの即身仏には異様に興味があったのも妙である。やはり前世の記憶か。それが現世での暗所、閉所恐怖症に繋がっていると思うわけ。

即身仏となった前世の私の遺体は、今頃どこぞのお寺で祭られているかもしれない。