料理の専門性  
 

2003-4/26 (Sat)

 
 

衝撃的な話である。世にここまで料理に専門性を発揮している店があるそうだ。

ある男が下町の洋食レストランに入った。その店は見てくれは悪いが所謂老舗で、昔から味には定評があった。

その男は店に入るとハンバーグ定食を注文した。ほどなくして美味しいそうな湯気を立ててハンバーグ定食が運ばれてきた。その男はジューシーなソースにまとわれて、香ばしい匂いを放つその定食にますます食欲をそそられた。そしてナイフとフォークを手に取り、いざ食べようとしたその瞬間、ハンバーグの上に何と縮れ毛が付いているのに気が付いた。

男は閉口し、早速店の主人を呼び付け半ば怒気を孕みながら、こう言った。
「おいおい、これ何の毛だい?これじゃ食べられないじゃないか!」

すると店の主人は悪びれもせず
「いや、お客さん。失礼しました。でもこれが味の秘訣なんです」
と言った。そして続けて
「うちではハンバーグの形を整える時、コックの腋に挟むのです。これにより味に深さが出るのです。コックの汗と腋からの分泌物により、味が良くなるのです。おそらくはその時の腋毛が付いたものでしょう」

男はのけぞり
「おいおい、そんな事をしているのか!味のためとは言え、全くたまったもんじゃないな」
と言った。

すると主人は男の動揺を全く気には掛けず、とうとうと説明を始めた。
「お客さん、それで驚いちゃいけません。うちのシューマイは具を皮で包む時、うちのじいさんがお尻に挟みます。ギョーザはうちのばあさんです。あ、そうそう、うちの自慢のデザート、シナモンドーナッツは、若くて精力を持て余している18のうちの息子が下半身を使って、エイヤ!とばかしに真ん中の穴を開けてます」

男は無言のままその店を立ち去ったと言う。