犬ゾリ  
 

2003-2/22 (Sat)

 
 

テレビで日本での犬ゾリ競技の事が放映されていた。

私も実は犬ゾリに乗った事がある。もう4年ほど前になるがアラスカのチュナと言う温泉に行った時、初めて体験した。

その時、家族四人で一つのソリに乗ったのであるが、この家族4人が前向きにお互いを股の間に座らせる形で並んで乗るのである。そして最後部にはこのソリを操縦する使い手が座って手綱を握るのである。

犬は確か全部で10頭以上いたような気がする。先頭は一番賢い犬、後部になるほど頭が悪くなるのに反比例して、馬力だけはあると言うタイプを使うそうである。確かに最後の方の犬は、横の犬にちょっかいを出したり、ソリが終ると真っ先に地面に小便をしたりしていて、おつむはちょっと弱そうであった。

そのソリの最中、危うく事故に合いそうになったのである。どのような事故かと言うと、トナカイが横から飛び出してぶつかりそうになったと言う類では無い。しかし、考えようによってはもっと危険な物とぶつかりそうになったのである。

外は氷点下20度以下と寒いが、天気も良く、アラスカの山々が堪能できるすばらしい光景となかなか味わえない経験に興奮したせいか、頬切る風の寒さも心地よく、快調にソリは進んでいたのである。

とその時、突然一番最後部のバカ犬から何かが飛んできて頬をかすめた。ん?何か?と思うほども無く、もう一発が飛んできた。しかし、その時家族は皆しっかりとそのモノが何であるかを確認した。

最後部の犬の揺れる尻尾の間から飛んできたそれは紛れも無く、犬のクソだったのである。

家族が皆絶叫したのは言うまでも無い。しかし幸いその直撃を食らう事も無く、何とか事無きを得たのであるが、ソリ引きと言うその共同作業の最中、犬は「ウンコしたい!止めて!」とも言えず、ひたすらその職務をまっとうするために垂れ流しながらも、日々お仕事に励んでいるのである。それを思うと、胸が締め付けられる思いであった。

例えば、カヌーなんかも漕いでる最中一人が体調悪いとか、疲れたとか言って休む事はできないわけであるから、あれも大変過酷なスポーツだね。きっと歴史上、垂れ流した奴が何人かいるのは間違い無い。