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米国NJ(ニュージャージー)州には修験道者がいる。
名は一応匿名としておくか。別に今まで述べてきた連中と違って高貴な方なので実名でも構わないのであるが、取りあえず芝垣さんとしておこう。いつもながら私の完璧なまでの、誰だかわからない匿名の付け方には我ながら感心してしまう。
その芝垣さん。兎に角よくできた方でNJとNYK(ニューヨーク)で一緒に仕事をさせて頂いた。勤勉で実直で人柄温厚。特に仕事は信頼でき、人の失敗も自分の責任として受け止め、昼夜や土日を問わずリカバリーに励んだりする。その姿は滝に打たれ、自らに苦行を課す修験道者のような方であった。
ある時、私の日本の不穏な友人Kがある依頼を私にしてきた。この不穏な友人とはDiaryの2002年1月23日に「不穏な男」で紹介されている人物である。この男、映画配給会社の社長で、その依頼は一日で256人の男と行為をしたアナベルチャンと言う女優の映画を日本で公開するので、この256人切りの映画を米国で探してくれとの話であった。
自慢では無いが米国では18歳未満お断りの映画は、時折御用聞きに来る日本人向けのビデオ屋からか、昔から会社に置いてあったビデオ以外は借りたことも買ったことも無い。従い、この依頼を受けてどうしたものかと悩んでいたところ、この芝垣さんが助け舟を出してくれたのであった。彼曰く
「私の通勤路にビデオ屋があるのですが、ひょっとしたらそこにあるかもしれませんよ。実は私いつも前を通るのですが、入った事がまだ無くて。宜しければ案内しましょう」
流石、修験道者。伊達に滝に打たれていない。親切にも困ってる私に協力してくれると言う。斯様なアダルトビデオなど無縁と思われる人ではあるが、きっと見かねて手を差し伸べてきたのであろう。ありがたい話である。
早速、私と芝垣さんは街道筋にあるそのビデオ屋に向かったのである。そしてちょっと古びた感じのそのビデオ屋に二人して入って行った。
ビデオ屋に入って、商品を見渡すとどうも一般向けしか置いていない模様。であれば残念ながら探しているビデオは見つからない。半ば諦め掛けて店を離れようとすると、芝垣さんの口から予期せぬ言葉が。
「実はこの店ではアダルトはこの奥の隠し扉の向こうなんです」
と言って本棚の向こうにある秘密の扉なるものを慣れた手付きで開けて、自らアダルトビデオがところ狭しと並ぶ部屋へと入って行ってしまったのである。
。。。芝垣さん。この店初めてじゃないね?う〜む。修験道者もやる時はやるわけだ。
そう言えばそろそろ奥さんが卒業するので子作り解禁ですね。ビデオで鍛えた技で頑張って下さい。朗報お待ちしております。
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