No Problem !  
 

2002-8/7 (Wed)

 
 

今日ははるばるアメリカからアンパンマンがやってきた。

要するにアニメのキャラクターそっくりの米国駐在時代の同僚である。日本にもいるがそっちのアンパンマンでは無い。言わばアメリカンアンパンマンの方である。彼は在米二十余年、英語バリバリのバイリンガルである。

話していて、私の話で当時感心した英語の話があると言う。英語ペラペラのベテランに褒められる話とは何であるかと言うと、それは米人がよく発する

「No Problem !」

と言う言葉に私がつけた日本語訳だそうだ。

当時、米国に駐在したばかりで彼らの文化に馴染みがなかった私であるが、彼らに仕事を頼むと、快活に即「No Problem !」と言い、安心してろとばかりの反応をする。その自信に裏打ちされた、躊躇しない態度と頼もしさに、最初のうちは感心していたものである。

ところがである。実際その後、頼んだ仕事を確認すると全くやっていないか、ほとんどできていない。それでそのことを追求すると今度は言い訳のオンパレード。曰く

「PCの調子がちょっと悪くて」
「今日は朝から頭が痛い」
「家族との約束があって早く帰らねばならなかった」
「宗教上の理由で今日は仕事できない」
「金が無い(かんけーねーだろ!)」

と枚挙に暇が無い。じゃ、あの「No Problem !」ってのは一体どういうこったい?訳すると「問題ない」とか「順調だ」って意味じゃ無いのか?

どうもそれは違うようだ。

米人は小さい頃からの教育がそうであるように、よく言えばパイオニア精神に溢れていて、私には出来ないことは無いとの態度を取る事が美徳とされている。日本人のように謙遜とか謙虚とかを美徳とはしないのだ。従い、この「No Problem !」は「俺に任せておけ!」ってな雰囲気に訳すと相応しい。。。でもそれも違うんだよなあ。

要するに実態は上述の通り、惨たんたる物。従い、「No Problem !」と言った結果が決して「俺に任せておけ」と言う結果になっていないから、このように訳すのは大きな間違いである。

そこで、私が体験上、この「No Problem !」に相応しいと思った日本語訳は次の通りである。この訳にアンパンマンは当時、米人気質をよくわかってると感心してくれたのだった。その訳とは

「うるせーな、黙ってろ!」