O婦人へのお詫び  
 

2002-2/6 (Wed)

 
 

O婦人様。ここ数日はO氏様ご夫妻のお話で攻めさせて頂きありがとうございます。また、盛り上げようと思ったとは言え、失礼な言動の数々お気に障られたのならお詫び申し上げます。

しかし、私が一番お詫び申し上げたいのは次の事です。

O婦人、実はスピーチもプロ並である。米国駐在を終える駐在員夫婦のために、帰国前に社長主催の慰安パーティが開かれるが、その席で、帰国の決まった夫婦は何かしらのスピーチを行うことが慣例となっていた。

実はこの時、とある理由でO氏はアキレス腱を切っており、松葉杖と言う出で立ちであった。その理由は明日述べるとして、社長が「ご主人がアキレス腱を切ったのは、奥さんがわざとやったのでは?」と冗談を言ったところ、O婦人は「それはもっと保険金の掛け金を上げてからにしますわ」と返したので、その聡明さに、旦那よりO婦人をM社に引取った方が良いのでは無いかと専らの噂になったぐらいである。

そして、O氏が部長であったシステム部も、帰国に際しての慰労パーティを家族ぐるみで行うのが常であった。その時の司会は私が勤めたのである。

一通り、各家族からのスピーチを終え、酉はO氏夫妻である。司会の私はO氏がスピーチを終えた後「じゃ、これでお開きに」としてしまったのである。

賢明な読者はもうおわかりかもしれないが、そう、私はO婦人のスピーチを忘れてしまったのである。社長の冗談を見事に交わしたその話術、本人ももう喋る気マンマンだったはずと思われる。それゆえ、当然酉はO婦人であったはずなのに、取り返しのつかない事をしてしまったわけである。

O婦人様。誠に失礼致しました。私あの時以来、この失態のお詫びをいつしようかいつしようかと思いあぐねて,夜も眠れない日々を過ごしておりました。しかし、ここで正式にお詫びをさせて頂きます。若干当時の状況を補足させて頂きますと、あの慰労会の直前は猛烈に忙しく疲れており、既に正常な判断力を失っていたためであります。とは言え、申し訳ございません。許して頂けたら幸甚です。あああ、ぶたないで。