結婚のお願い  
 

2002-1/14 (Mon)

 
 

昨日は酔っ払ってしまって横道に逸れたが、まだまだ続く結婚話。

先日、娘が戦時中の宝塚歌劇団のドラマを見ていて何だか感動して泣いていた。この番組前半,後半の2部構成になっていて、前半は全く見なかったが後半の一部を垣間見たら、こんな場面があった。

風間トオル(と思ったが定かでない)扮する海軍士官に赤紙が来て召集命令がかかった。それを聞いた恋人の木村佳乃扮する歌劇団の女性が彼の家に駆けつける。その時の二人のやりとり。

木村「行ってしまうのですか?」
風間「そうだ。部下だけを死なすことはできない。海軍の新兵器の人間魚雷に乗って私もお国の為に命を捧げるつもりだ」
木村「であるならば結婚して下さい。私をここで抱いて下さい」
風間「それはできない」

で、結局風間は木村を振り切って行ってしまう。

。。。なんだか納得できないなあ。

まずもう2度と会えないのならば、何故彼女の要求に応えてやらないのだ?おそらくはもう死んでしまう自分に構わずあなたはあなたの人生を送れ、戸籍を汚す必要は無いとでも言いたいのだろうが、本当に彼女が好きならば最後にその想いを遂げてやるべきではないのか?これでは単なる自分が「悲劇の主人公」成りたがってるだけではないのか?

もっとも、死ぬのは男の方であるから、本来であるならば男の方が最後の望みを女に告げるってのが普通と思う。だから、この場合女は相手の気持ちを顧みず、自分の思い出だけの事しか考えてないようにも思える。

例えば、本当に男が彼女の為を思うのなら,彼女の希望通り結婚してやるか、もしくは死に行く事を告げずに「大丈夫。きっと帰ってくる」と言うのが本当の愛情では無いのか?でも、後者の場合、実際は死んでしまうのだから、それはいつまでも生きて帰ってくると信じて暮らす彼女を呪縛に掛けてしまうので、やっぱりもう帰って来ないって事は告げるべきだと思う。であるならば「もう死んでしまう」と告げ、やっぱり彼女の本懐を遂げてやるべきではないのか?

それでも結局拒絶したのなら、それは「彼女の事を愛していない」って事でしょう。逆に実は死んでしまうのに何もせずに「大丈夫。きっと帰って来る」と言うのは、好きでない人への愛情になるね。でもこの場合一応はドラマの展開上、恋人同士であったのだから、最後の最後であのような態度を取るってのは、愛情があるって思えない。あれではそれまでの付き合いはなんだったのかと思ってしまう。

まあ、ドラマの展開上ああなるのは理解するとしても、この話がたぶん実話に基づいていると思われるだけに事実としたら、何か女が可愛想だと思う私です。