見合い結婚  
 

2002-1/8 (Tue)

 
 

昨日はH社の方の話であったが今日もだ。

実は今日M社時代に一緒に働いていたH社のS氏がわざわざ地の果て西台まで、新年のご挨拶と言う事で突然尋ねて来た。であるならば、飲みに行こうと言う話になったが、結果何と彼の家までお邪魔することになってしまって奥様の手料理をご馳走になってしまった。

このS氏、非常に真面目で朴訥な人柄であるが、最近は営業SEとして揉まれているだけあって、話は判り易くいくつかためになる話が聞けてとても参考になった。今はしっかりと成長した彼であるが、以前は人に誤解を与えないように言葉を選び完璧なまでに補足しようとするので、返事を聞いていると、とても今尋ねた質問に対する答えとは思えない程冗長で回りくどい時があり、正直、当時は不器用で世渡り下手な男であると言う印象が強かったのである。

昔はそんな彼であったから、無論女っ気などまるで無かった。例え、間違って女を口説く機会を得たとしても、そのプロポーズはその回りくどさからきっと「僕のお墓に一緒に入りませんか?」てな類であった事は想像に難くない。然るに、ああ、こいつもH社生涯独身軍団の一員も決定的だなと思ってた矢先、何と電撃的な結婚を果たしたのが約6年前、彼が34歳の時の話である。

完全な安牌だと思ってた男に先を越されたH社生涯独身軍団は、二度と立ち上がれない程打ちのめされたのであろう、その後も昨日の話に出て来たK嬢が辛うじて本懐を遂げた以外は誰も後を続く者がいない惨たんたる状態が続いている。

彼は見合い結婚であったが、今は5歳と3歳の2児をもうけてとても幸せそうである。見た所、奥様がやはり出来た人で今こうして彼が変身できたのも奥様のお蔭と言っても過言ではなかろう。事実、当時H社生涯独身軍団の中でもこの男だけは間違いなく生涯独身であろうと皆から思われてた男と結婚したのであるから、それだけでも奥様が慈愛に溢れたマリア様のような心を持った人であることが伺い知れる。そう、彼にとって彼女は正に救世主なはずだ。

前振りが長くなったが、そこで見合い結婚の話をしよう。

見合い結婚は恋愛結婚を夢見る人達にはちょっと躊躇する方法であるかもしれない。がしかし、私の周りにも何人か見合い結婚がいるが、皆なんだか幸せそうなのである。

聞く所によると、その二人が本当に相性が合っていれば、恋人時代が短く結婚生活に突入する見合い結婚は、恋人時代初期によくある盲目的な盛り上がりが新婚時代に訪れ、同じ屋根の下で四六時中、世間の認知の元、公然と「ホッテントットの逆さ吊り」や「エスキモーの情痴の大車輪」が出来るのである。

確かに考えてみれば恋愛生活が長く結婚する場合はどうしうてもどこかマンネリで、盛り上がりに欠ける傾向があるのは否めない。逆にその分お互いを十分理解した上で結婚するわけであるから、恋愛結婚はそういうメリットももちろんある。

だが、見合い結婚のメリットであるが他にもある。意外と見過ごされがちだが、結婚は二人が夫婦になると言う意味以外に、家同士が契りを結ぶと言う意味があり、その点見合い結婚は初めから家同志に結婚の同意が出来ていると言う点が大きなところである。

「二人が良ければ家なんて関係ない」と言われるであろうが、確かに究極的には二人の問題ではあるが、この家同士の問題、馬鹿にしてはいけない。いざ結婚となると互いの家同士の文化のぶつかり合いとなり、それが元で破談になることなんか五万とあるのだ。各言う私も一回婚約破棄したが、原因にはこれもあった。

無論、見合い結婚が理想であるなんて言う気は全く無い。ただ言いたかったのは、世間で言うほど儀礼的で血の通わないものでは無いよと言いたかったわけ。

今日はもう寝るが、そっかー、結婚の話はまだまだ書けることに気付いた。ではまた明日。