宇宙人  
 

2002-1/4 (Fri)

 
 

果たして私達人類は宇宙で孤独な存在なのか?

斯様なテーマで先日のNHKスペシャル「宇宙未知への大紀行」は攻めていたが、無論私達はきっと孤独な存在ではなかろう。それはやはり私達が存在すると言う事実は即ち、生命という奇跡が他にもあって然るべきと言う理由からだ。でも番組中、存在するかもしれない生命体は例えば、海が存在する星にはなんだかエビだかカニだかフナ虫のような物だったり、ガス惑星にはガスをエネルギー源にして空中を浮遊するクラゲのような物だったりして、所謂知的生命体の可能性についてはあまり言及していなかったのは片手落ちな気がしたぞ。

確かに、地球人より未発達と思われる生命体の星ならば、地球人がその星を何の挨拶も無く訪れても良いような気がするが、それはそれで地球人の傲慢でしょう。だって、ひょっとしてエビから「こんにちは」って言われた場合、土足で踏みにじるような訪問は決してできまい。見てくれはエビでも私等らより知性は発達しているかもしれない。然るに、知的生命体とはっきりわかる場合は尚更である。だから、訪問の仕方は失礼が無いようにじっくりと検討しなければならない。

今こうして文章を書いている私がいるってことは、宇宙のどこかに同じような事をしている宇宙人がいるかもしれない。無論番組では「夫婦喧嘩で奥さんにフライパンで頭を殴られた宇宙人」とか「借金返済で師走の街を駆け巡っている宇宙人」とか「増毛剤を頭に塗りたくって合わせ鏡で後頭部を確認している宇宙人」の存在はロマンが壊れるので言及していない。やはり、エビカニの類が地球人としての優越感を満たし、遥か彼方の宇宙に思いを馳せるのには適当なのであろう。

でもだな。現実的に言って、「新年会で酔っ払って、ズボンのチャックを開けたまま路上で寝込んでしまっている宇宙人」はきっといるぞ。その時、地球からその星に宇宙船が降り立ったとして、その路上の宇宙人を見つけレポートしたとしたら、しまらないよなあ。レポートする方だって、あまりに地球人と似てるのだったら嫌だろうし。

逆に考えれば、もう既に宇宙人が地球を訪れてるって話だから、彼らももし地球人と同じような暮らしをしているとしたら、斯様な実態を垣間見て「ロマンが無い」と言って、嘆息しているのだろうな。